スタッド溶接について
ABOUT STUD
短時間で施工でき、軸部破断の強度と高い防水性が特徴の溶接です
当社はスタッド溶接工事を現場又は工場で施工する会社です。
スタッド溶接の主な特徴は1秒程度の短時間で母材とスタッドが一体になる事です。
勿論熟練は必要ですが、溶接機・溶接ガンの制御により均一な品質の確保ができます。
それでは、スタッド溶接とはどういったものなのか詳しくご説明致します。
スタッド溶接とはABOUT STUD
スタッドそのものが溶接材となります
スタッド(頭付き・異形・ねじ・Y・V・ピンなどの形状を持つスタッド溶接専用材料で作られた物)と母材(鉄板など)に溶接する工法を、スタッド溶接といいます。溶接棒や溶接ワイヤーを使用せずに、スタッドそのものが溶接材となります。
スタット材と母材との間に電流を流すと放電が生じ、この放電をアーク放電といいます。アーク放電の電流は強く、スタッド材と母材を溶融し接合させ溶接します。
スタッドを専用の溶接ガンに取り付けて母材に押し当ててスイッチを入れるだけで短時間に自動的に溶接が行われます。
杭頭補強
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杭頭スタッド工法
杭頭スタッド工法とは、既製コンクリート杭上部端板に杭頭スタッドを溶接する工法です。
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フレア溶接工法
フレア溶接工法とは、鋼管杭側面に鉄筋を半自動溶接機・ワイヤーを用いて接合する工法です。
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ジョイントカプラ工法
ジョイントカプラ工法とは、鋼管杭にカプラーを溶接したあと、鉄筋をカプラーにねじ込む新しい工法です。
頭付スタッド
頭付スタッドとは、合成スラブ(床)を作るために、直接又はデッキプレートを貫通して梁に溶接するものです。
スタッド溶接の種類STUD TYPE
アークスタッド溶接、CDスタッド溶接、ショートサイクルアークスタッド溶接があります
スタッド溶接は大きく2つに分類されアークスタッド溶接CDスタッド溶接に分かれ、さらにアークスタッド溶接法の中にフェルールを使用しないショートサイクルアークスタッド溶接があります。それぞれ専用の溶接機を使用し、特徴もそれぞれ違います。
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アークスタッド溶接
主に建築・土木(橋梁・港湾)で使用されます
特 徴
- 低電圧・高電流(200V・~2500A)
- 溶接時間 0.5~1.2秒
- スタッド M6~M24・D13~D25
- セラミック製のフェルールを使用
(母材を溶かし溶けた母材にスタッドを押し入れスタッド外周部に余盛を形成する)
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CDスタッド溶接
主に弱電・家電・自動車・プラント業界等で使用されます。
特 徴
- 低電圧(100V・200V)
- 溶接時間 0.001~0.003秒
- スタッド M3~M12
- フェルール 不要
- 薄い1mm程度の母材にも使用でき、裏面影響が少なく、アルミ母材にも使用できる。
- 薄い母材1mm程度ものにも溶接できる。
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ショートサイクルアークスタッド溶接
主にプラント関連・自動車業界で使用されます
特 徴
- 0.01秒程度で溶接
- スタッド M3~M16
- フェルール不要、ガスシールド使用またはなしでも可
- 熱量が大きく裏面影響が出ることもある
- 表面処理鋼板にも使用できる
特 徴STUD FEATURES
スタッド溶接の主な特徴は1秒程度の短時間で母材とスタッドが一体になる事です
原 理 | 直接スタッドと鋼板との間でアーク放電を行い、アーク熱によりスタッドと鋼板を溶かして溶融した鋼板にスタッドを溶着させる工法です。溶接時間は、1本あたりの1秒前後です。 |
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技 量 | 溶接条件はスタッド材の直径が太くなるにつれて溶接電流を大きく、溶接時間を長くしていくことになります。スタッド径に応じて溶接電流・溶接時間を設定します。アーク長についても、事前に設定することで安定した溶接と品質確保ができます。スタッド溶接は、設定を覚えれば、難しい操作は特にありません。溶接作業者の技量によって大きく影響を受けることはありません。 |
強 度 | スタッド軸部は全面溶接で完全溶着になるので、健全なスタッド溶接の場合、頭付きスタッドでは軸部断面積×材料の強度(400N/mm2)以上の継手強度を得ることができます。 |
熱影響 | 母材に与える影響は溶接時間が1秒程度と短い為、熱影響はほとんどありません。 ※但し、母材の厚みはスタッド径の1/3以上の場合となります。 |
検 査STUD INSPECTION
アークスタッド溶接を用いた建築土木での検査基準について説明します
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施工前検査
- 【スタッド寸法検査】
- 全長・軸径
- 【外観検査】
- 錆・油などの溶接に不適切なものの付着がないか
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着工前試験
事前に母材を準備して溶接条件確認→溶接→30°打撃曲げ試験を行い、溶接部の余盛・アンダーカット等条件を満たしているか確認します。
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外観検査
- 外観検査 軸部全周に余盛が形成されているか確認します。
- 軸部及び母材にアンダーカットが生じていないかを確認します。
- スタッド溶接後 全長・傾きを確認します。
上記の判定基準はこちらです。
- 余盛の高さ1mm幅0.5mm以上であり、軸全周にわたって包囲されている事
- 余盛には切り欠き状で、深さ0.5mm以上のアンダーカットはあってはならない事
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曲げ試験
溶接されたスタッドをハンマーよる打撃によって所定の傾きになるまで曲げる検査のことを言います。
溶接部に欠陥が生じていないか確認を行います。所定の傾きとは、曲げ角が15°の傾きです。- 【頭付きスタッド】
- 100本/1本又は梁1本/1本の割合で15°打撃曲げ試験
- 【杭頭スタッド】
- 100本に2本の割合で15°曲げ試験をスタッド径別に確認します。
外観検査 軸部全周に余盛が形成されているか確認します。
軸部及び母材にアンダーカットが生じていないかを確認します。 -
施工後検査
施工完了日毎に「寸法検査」「外観検査」「曲げ検査」を行い、自主検査管理表を提出します。
必要な資格STUD LICENSE
事業者は労働者に対して、労働安全衛生法第59条において従事する業務に関する安全または衛生のための教育を行う必要があると明記されています。以下は国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「建築工事監理指針」より抜粋です。
スタッド溶接作業における技能資格
スタッド溶接作業を行う技能資格者は、JASS 6 鉄骨工事付則4[スタッド溶接技術検定試験]に合格した有資格者でならなければならない。
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